定期テストでは点が取れるのに,実力テストでは取れない。
定期テストの順位よりも実力テストの順位の方が格段に悪い。
そういう声を聞きます。理由を考えてみました。
定期テストと実力テストの違い
ここで言う「実力テスト」とは,各都道府県ごとに名称が異なりますが,学校で行われる実力テストのことです。
日本全国の公立中学の実力テストについて知っているわけではありませんので,我が家の子供たちが受けてきた実力テストと定期テストを比較します。
実力テストと定期テストの最大の違いは,扱う範囲です。
実力テストの範囲>定期テスト範囲
というのが一般的でしょう。
この範囲の違いが,実力テストで点を取りにくい原因となっています。
実力テスト対策。実力テストで点を取る方法(教科別)
国語
国語の定期テストでは点が取れるのに,実力テストでは取れない。
そういう人は,おそらくまじめに定期テスト対策に取り組んでいる人です。
かつ,定期テストに出題される問題が,ワークに出てきた問題であったり,授業で触れておりノートに記録のあるものである可能性が高いでしょう。
つまり,一度やったことのある問題や習ったことのある問題が出題されるため,定期テストでは点数が取れるわけです。
実力テストで点数が取れないという場合,新しい問題に対処する能力がまだ養われていない,つまり文字通り実力が育っていないということですから,問題集などを用いて国語を体系的に学ぶ必要がありそうです。
おすすめ問題集:
数学
数学の定期テストでは点が取れるのに,実力テストでは取れない。
そういう人は,以前に習った分野を忘れているか,その問題がどの分野について問われているか見分けがついていない,ということが考えられます。
人間は忘れる動物です。実力テストのたびに,これまでに習ったすべての分野を復習しましょう。新しい問題集を買う必要はありません。買わない方がいいといった方がよいかもしれません。
復習の方法は,定期テストのときに使ってきた問題集の,一度でも間違えたことのある問題すべてを片っ端から解きなおしていきます。もし,間違えたところに印がついていない人は,この際ですから最初からすべての問題を解いて,間違えたところに印をつけましょう。
「え~!?全部~!?多すぎる!!」
と思ったあなた。確かに多いでしょう。でも,これをやらずに中3を迎えてしまったら,先取り学習や応用対策に加え,2年間の復習までをやらなければならなくなります。とても時間が足りません。今,何年生のどの時期であったとしても,もしも何周も繰り返し使っている問題集がなく,間違えた問題にしるしがついていないならば,今から始めましょう。一年生の問題集の1ページから開始です!!そして今やっているところまで一通り解き終わったら,今度は間違えた問題を,できるようになるまで何度でも解きなおします。
問題集には,決して書き込まないようにしましょう!!
何冊もそろえる必要はありません。まずは,1冊を完璧に仕上げましょう!!
実力テストのたびに,これまでの範囲の間違えた問題を解きなおします。
≫【高校受験:定期テスト・実力テスト】必ず点数アップする問題集の使い方
そうするうちに定着しますから,実力テストで複合問題が出たとしても,どの原則とどの原則を使って解くかがわかるようになります。
ちなみに,これまで定期テスト対策で学校ワークしか解いてこなかった,という方へのアドバイスですが,学校ワークに書き込んでしまってもう解くことができない場合や,もう何度も解き直して答えを覚えてしまっている,という場合は,市販の問題集を追加することをおすすめします。
わが家で重宝したのはこちらの問題集⤵
英語
英語の定期テストでは点数が取れるのに実力テストでは取れない理由は,前の分野を忘れている,という一点につきるでしょう。綴りや文法のルールを忘れてしまっているだけです。復習して思い出しさえすれば取れるようになるはずですので,数学と同じ方法,つまりこれまで一度でも間違えたことのある問題をすべて解き直し,できるようになるまで何度でも繰り返す,という方法に徹しましょう。
長文が難しい,という人がいますが,公立中学の実力テストで,頭をひねるような長文が出るとは思えません。単語も,未習のものはご親切に欄外に意味が書いてあるほどです。長文は,一文一文を集めたものです。各単元で習う文法を完璧に理解できていれば,解けるでしょう。
ただし,読むのに時間がかかって解ききれない,ということがあります。英語を読む量が足りていないためですので,読む量を増やしましょう。中3になると長文の問題集もたくさんあるのですが,中2まではなかなかないので,簡単な英語の本を買って読むか,自分の学校で使っているのとは違う英語の教科書を扱った問題集などに取り組むとよいでしょう。
社会・理科
社会と理科の定期テストでは点が取れるのに,実力テストでは取れない場合。
理由は簡単です。ただ復習していないためです。
でも,朗報です!!
この2教科は努力次第で点が取れるようになりやすい教科です。
国・数・英は持って生まれた気質や能力に点数が左右されますが,社会と理科の暗記分野は努力の報われる教科です。その努力とは,ずばり暗記にほかなりません。実力テストで点が取れない,と嘆いている人は,ぜひ自分の教科ごとの偏差値や順位を確認してください。純粋な暗記教科である社会の点数が取れていない人は,明らかに努力が足りません。これでの範囲をすべて覚えなおしましょう。実力テストはよい機会です。
「え~!?全部~!?多すぎる!!」
と思ったあなた。
入試は3年間の範囲すべてを扱うことを忘れないでください。
3年生になってから全部覚えなおすには大変な努力と時間がかかります。範囲が狭いうちに,こつこつとそれまでの範囲を復習して定着させておきましょう。
理社の復習も,学校ワークを解き直すので十分ですが,85点以上取りたい,という場合は,こちらがおすすめです⤵