子供が中学に上がろうというときに考えいたこと。
「通信教育のみで公立トップ高校に合格できるのだろうか!?」
塾に行くには,お金も時間もかかります。
部活で時間がない,という方もいれば,
中1から塾に行かせるお金はちょっと・・・という方もいらっしゃるでしょう。
塾なしで公立トップ校(偏差値70超)に合格した子供のことを振り返りながら
通信教育のみの高校受験対策について書いてみたいと思います。我が家が使ったのは進研ゼミの「チャレンジ」です。
進研ゼミ「チャレンジ」のみで高校受験は大丈夫!?
まず,先ほどの質問に答えてしまいます。
「はい」。
ただし,条件がいくつかあります。
受験校は公立高校
これは大前提です。
公立高校入試で出題されるのは,あくまで教科書の範囲内です。
難しいと言われる首都圏の公立高校入試でさえ,
教科書の内容を著しく超えて出題することはできません。
ところが,私立は出題内容に制約を受けていないため,
自由に難問を出して来ます。
公立高校を目指している受験生が受験前にすべり止めの私立高校の過去問を解くと
愕然とするでしょう。
特別な対策なしに,通信教育のみで私立トップ校を受験することは無謀です。
私立トップ校を確保したうえで公立トップ校の受験をしようと考えている場合には,
注意が必要です。
受験校の偏差値は60未満
偏差値60未満の公立高校が志望校の場合,
トップ校の受験生をえり分けるための難問を解く必要はありません。
ですから,通信教育の基本問題を繰り返し解くことで
合格点を取ることができます。
ただし,中3でこれから受験勉強を始めようという場合は,
中3からの教材だけでは足りませんので,中1,中2の教材を集めましょう。
バックナンバーを売ってくれる通信教育もあります。
我が家は,日々の勉強や特に定期テスト対策は進研ゼミを中心に進めました。私(親)自身も進研ゼミにお世話になりました。スタイルはウン十年たった今も変わらず,安定しています。
読書が好き・得意
通信教育のみで高校受験を乗り切ろうという場合,
塾との最大の違いは,先生がいないということです。
当たり前だ!!という声が聞こえそうですが・・・。
つまり,耳からの情報がないため,自分の目で教材を読んで理解し,
問題を解いたら解説を自分の目で読んで理解できなければなりません。
進研ゼミ「チャレンジ」の良さは,まさにここにあります。
問題数は少ないものの,一つの問題について,時には1ページを割いて詳しく説明し,さらには周辺情報の整理までしてくれます。
この解説を読むことは「面倒だ」「難しい」と感じる人は,通信教育には向いていません。
これまで読書の習慣がなかった人には簡単ではないでしょう。
中1,中2までは学校で習ったことの復習に通信教育を活用しますが,
中3になると,学校の学習進度の通りに進めていては受験に間に合わないため,
先取り学習をしなければなりません。
新しい内容を自力で学習するためには,相当の理解力と読解力が求められます。
学校のワークは完璧に
進研ゼミは大変よくできた教材ですが,問題数と演習量が不足します。
そこで,偏差値60未満の高校を目指している場合に併用するとよい問題集があります。新しく買う必要はありません。学校の問題集を完成させるのです。
学力を上げたいと思うと,ついつい新しい問題集や難しい問題集に手を出してしまいがちですが,まずは基礎を完璧にすることが大事です。このことはおそらく,どんな学校や塾の先生もおっしゃるところだと思います。砂の上に城は建てられないのです。基礎,基礎,基礎。
そして,この基礎を完成させる教材が,学校で配布される問題集です。進研ゼミだけでは不足する演習量を補完しましょう。
公立トップ高校に進研ゼミ「チャレンジ」のみで合格できる?
では,偏差値65以上の公立トップ校は通信教育のみで合格できるでしょうか?
つまり,塾なし,市販テキストなし,正味通信教育の教材のみで,という意味です。
結論から言えば,これは難しいでしょう。
あえて「不可能」とは言いません。地頭のおそろしく良い生徒がほとんど勉強もせずにトップ高校に合格する可能性はないとは言えませんから。
具体的には,定期テストで英数国はほぼ無対策でもほぼ満点を取れる。
実力テストでは無対策で毎回上位3%(学年に200人いれば,5位まで)に入れる。こういった生徒です。
しかし,そうでない場合,できるだけ多くの問題にあたって,解法を「暗記する」「体得する」しかありません。
その場合には,通信教育のみでは訓練の量が足りないため,市販の教材を足す必要があるでしょう。
おすすめの通信教育・進研ゼミ /チャレンジ
我が家の子供は,通信教育と市販問題集で公立トップ高校に合格しました。
利用した通信教育は,「進研ゼミ中学校講座」でした。
進研ゼミは,実によく研究された教材を提供してくれます。
教材
毎月送られてくる教材
毎月,学校の進度に合った内容の教材が送られてくるほか,
勉強方法を分かりやすく漫画で教えてくれたり,
自分で計画を立てて勉強できるよう,カレンダーやらシールなど
子供の好きそうなグッズを駆使しています。
教材だけならば市販のドリルでよいわけですが,
通信教育の肝心要は添削問題です。
特に,国語はメリットがあります。
国語は,市販ドリルでは,解答と自分の答えを見比べても正誤の判断が困難ですが,
その点,通信教育では添削してもらえます。
また,数学の証明問題や英作文などの問題でも添削は役立ちます。
申し込みの段階で自分の中学を入力すれば,自動的に進研ゼミの方で全教科どの教科書を使用しているかを判断し,毎月進度に合わせた教材を送ってくれます。
理科と社会については,進度が異なる場合は,その旨連絡すると,学校で習っている内容の教材を送ってくれるサービスもあります。
定期試験対策
進研ゼミの定期試験対策は
わたしが知る教材の中で最も優れていると思っています。
定期テスト対策の主力教材は,
「暗記ブック」と「予想問題集」です。
タイはこの「暗記ブック」の理科と社会を,
入試当日まで繰り返し使いました。
理科と社会の定期テスト対策は,
この「暗記ブック」の内容の暗記から始めます。
試したことはありませんが,
この「暗記ブック」をしっかり暗記するだけで,
ほかの教材を一切勉強せずとも
定期テストならば
社会と理科の暗記分野ならば
7割方点数が取れるのではないかと思うくらい,
コンパクトなのに中身の濃い,
よくできた教材です。
「予想問題集」も,
頻出問題をかき集めた問題集で,
定期テスト対策にはぴったりです。
タイは,この暗記ブックと予想問題集を,
・定期テスト前
・実力テスト前
・模試前
・受験前
に活用していました。
ことあるごとに繰り返し暗記していると,
受験前にはある程度長期記憶として定着していました。
裏技
毎日使わなくていい
よく,「通信教育の教材をためてこんで,全然活用していない」
という声を聴きますが,
毎日,毎月,きっちりやらなくてもよい,
というのがわたしの考えです。
毎日教材を使いながら予習,復習ができる子は少数でしょう。
通信教育は手段にしかすぎません。
子供の学力を上げる手段にすぎないのです。
通信教育自体を目的にしてしまうと,
「毎日できていない。たまる一方だ」と子供が考えて,
教材を活用することをあきらめてしまうのではないでしょうか。
タイも,定期テスト前3週間以外はまったくといっていいほど
手をつけていませんでした。
毎日やるに越したことはないのですが,
定期テストをペースメーカーにして,
その前にしっかりと活用すれば,
通信教育の意義は十分にあるのだと思います。
中2になったら中3の受講を開始する
中1,中2は通信教育の進度通りに学習を進めていけばよいのですが,
中3になると,先取り学習をしなければなりません。
塾では,中2ではすでに先取りを始めていますが,
中3から自力で先取りを行う場合には,
できるだけ自力で勉強をする範囲を狭くする工夫が必要です。
つまり,中3になる手前で,
4月分の学習内容を3月に学習し,
5月分を4月に学習していくと,
中3の内容すべてを先取りしなければなりません。
それではせっかくの学校の授業のメリットを生かすことができません。
そこで,中3になる手前で,9月分を3月に学習し,
10月分4月に学習し,11月分を5月に先取り学習すれば,
4月ー7月分の内容は学校の先生に教えてもらい,
9月ー12月分のみ自力で先取りをすればよいということになります。
ここで裏技登場。
タイは,中2の9月から2月まで,中2講座とともに中3講座も受講し中2の3月から行う先取り学習の教材をあらかじめ取り寄せていました。
中3講座は中2の3月から行うので,
それまでは教材をひたすら取り寄せるだけです。
進研ゼミは非常に親切な教材を提供してくれるため,
先取り学習にも向いています。
公立上位校を狙う中学生には最適な教材と言えるでしょう。
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