大手の塾に行けば,蓄積された情報の粋を結集させて作りあげた教材があります。
受験で問われる内容を網羅したこの教材に従って勉強を進めていけば,効率よく受験対策を行うことができるでしょう。
では,塾に行かない場合,この塾の教材に取って代わるものとはどのような問題集・参考書何なのでしょう?
高校入試直前期(中3夏休み以降)とそれ以外(中1~中3の1学期)の二つの時期に分けて,それぞれに効果的な高校受験対策問題集をご紹介します。
定期テスト対策おすすめ問題集・参考書
学校ワーク
定期テスト対策問題集として最もおすすめなものは,何と言っても学校から支給されるワークです。なぜなら,公立中学の定期テストであれば,7割がたは学校ワーク(およびその類似問題)から出題されるといっても過言ではないからです。
特に,理科および社会の定期テストは学校ワークから出題されることが多いため,学校ワークを完璧に仕上げればそれだけで8割得点できることが多いものです。
国語,数学,英語に関しては,もう少し発展的な問題が加わるため,学校ワークを完璧に仕上げたとしても,7割程度の得点にとどまるかもしれません。
90点を目指す人向けの問題集
学校ワークだけでは9割の得点は難しい。というわけで,ここにいくつかの参考書・問題集を追加する必要があります。その選び方のコツについて書いてみたいと思います。
まず,どんな問題集・参考書を選ぶかは,使う本人の能力により異なりますが,共通することは,解説のできるだけ詳しいものを選ぶ,ということです。
わたしが知る限り,解説が最も詳しい問題集は通信教育の問題集です。
問題集よりも解説集の方が分厚い!!
タイは通信教育をペースメーカーにインプットを図りました。
通信教育については☟
市販問題集
進研ゼミは非常に説明が詳しく,分かりやすい教材で,これを超えるものはなかなか見当たりません。
ただし,演習量が不足していますので,学校ワークで
では,市販の問題集を使う場合は,どのように選べばよいのでしょう?
自分のレベルに合うものがどれか分からないときには,
単元ごとにレベルが段階的に上がっていく問題集・参考書がよいでしょう。
本人の能力に応じて,最高レベルまで解いて応用力をつけることもできますし,基礎レベルを繰り返して徹底することもできます。
タイは,苦手な数学については,中1,中2の間は最高レベルの問題はほとんどできなかったので飛ばし,受験期にまとめて応用レベルの問題を解きました。
現状を無視して難問に当たらせると,苦手意識が植え付けられて後々逆効果になることもありますので,要注意です。
おすすめの市販問題集は以下の通りです:
数学:「くわしい数学」または「完全攻略」
英語:「完全攻略」と教科書準拠のドリル
これたの問題集を正しい方法でこなせば(下の「問題集は3回回す!!」参照),
ほぼ間違いなく定期テストで90点前後が取れました。
これをやれば,公立中学のトップ10%には入れるはずです。
高校入試対策用おすすめ問題集(中3夏休みー受験)
過去問!過去問!過去問!
公立高校入試対策に最適な問題集・参考書は過去問です。
ほとんどの学習内容を学び終わったら,過去問を片っ端から解いていきます。
公立高校受験の場合,使うのは47都道府県公立高校の過去問です。
公立高校の入試に出題できる問題の範囲は限られているため,
全国の入試問題を解いていくと,繰り返し同じような問題が出てきます。
また,自分の弱点となっている分野が特定しやすいため,その分野を補完して底上げを図ることもできるでしょう。
>>高校受験におすすめ問題集!!『全国高校入試問題正解』の効果と使い方
過去問使用上の注意
この47都道府公立高校の過去問の残念なところは,解説が詳しくありません。
何県分も解き進めていくと次第に間違いの数は減りますが,解き始めたころはまだ間違えることも多く,不親切な解説に四苦八苦するかもしれません。
ここで役に立つのが,スタディサプリという学習サイトです。
スタディサプリとは,月額980円でオンラインで4万本以上の授業が見放題になる学習サイトで,人気の塾講師の面白い授業を家にいながらにして見ることができます。
この見放題の動画の中に,各都道府県の高校入試対策コースも含まれていて,過去問の全問題の解説動画を見ることができます。
塾よりも良いのは,全問題について解説してもらえるうえ,不必要な部分は見なくてもよいため,時間を効率的に使うことができます。
受験生にとって大切なことは,自分にカスタマイズした勉強方法で,不必要な勉強に時間を割かずに,自分の穴を埋めることに注力することです。
そのうえで,スタディサプリは強力な味方となってくれること間違いありません。
問題集は必ず最低3周まわす!!
定期テストで問題集を使うときでも,受験直前期に過去問を解くときでも,
常に変わらない鉄則は,「問題集は必ず3周以上まわす」ことです。
問題を解く理由は,できていることを確認することではなく,
できていない箇所を見つけ出してその部分を補強することです。
せっかく弱点を見つけ出したのにそれを放置するとしたら,
何のために問題集をやったのか分かりません。
問題を解くこと自体が目的になってしまっていて,肝心の「弱点補強」という目的が
置き去りにされてしまっているのです。
問題集の解きっぱなしはもったいない!!
この簡単な習慣をつけるのは至難の業です。
タイは,学習の習慣はありましたが,問題集を3周まわすという習慣はなかなかつきませんでした。
放っておいてもやらないため,スケジュールに組み込みました。
自分の弱点と向き合うのは
楽しいものではないでしょう。
でも,弱点が一つ見つかれば,できない問題が一つ解けるようになるということなのですから,むしろ喜ばしいことなのです。
問題集を2周して,1周目よりも「✖」が減ったら,確実にあなたは成長を遂げているのです。
さらに3周すれば,なおさらです。
受験勉強を始めるときにこの感覚と習慣が身についていると,
受験勉強のはかどり具合はまったく違ったものになります。
ですから,中1の最初から「ドリルは3周する」ものと肝に銘じ,
テスト勉強のたびにすべての問題集について3周するよう心がけましょう。