春です。いよいよ中学生になる小6生は期待に胸を膨らませていることでしょう。
卒業式から入学式まで,比較的時間があります。
入学前にどんな準備をしておけばよいでしょう?
学習習慣の定着
小学校の卒業式はなぜか時期が早く,小学校を卒業してから中学入学までに1か月ほどあります。1か月といえば,夏休みの期間です。ぜひこの期間を有効に活用したいものです。
すでに学習習慣のある人は,学校が休みになっても毎日必ず勉強しましょう。
中学生になると,突然定期テストというものが生活の中に入ってきて,嫌でも勉強しなくてはならなくなります。
勉強する習慣があればそれほど苦痛に感じないでしょうが,習慣がないと大変です。
勉強しない
↓
テストで悪い点を取る
↓
やる気をなくす
↓
さらに勉強しない
の悪循環に陥り,一旦これに陥ると,這い上がるのは並大抵の努力ではすみません。
中学に入ると,部活も生活に入り込んで,とても忙しくなります。静かに自分の生活を見直して立て直す間もなく,部活とテストに追い立てられて,気づけば中3になっていた・・・
となってしまうこともあります。
中学入学前に一番優先したいのは,勉強する習慣をつけることです。
勉強内容は,簡単なことから始めましょう。何をすればいいかわからない人は,
本屋さんに行って,面白そうなドリルを買ってもよいでしょう。
この時期,本屋さんの店頭には,一年間の総復習,6年間のまとめ,といったドリルが山積みされています。
大切なことは,本人が選んで買うということです。
もちろん,問題集を買わなくても勉強できます。学校でずっと使っていた漢字ドリルや計算ドリルを最初から解きなおしてもよいでしょう。読み書きそろばんは勉強の基礎です。
我が家では,進研ゼミを塾なし生活の中心としました。中学までは予習は必要ないと考えていますが,中学1年生の評定も高校入試の内申点に加えられる地域や,メンタル面から,最初の定期テストではよい結果を手にした方がその後有効だと思われる場合には,小学校を卒業してから中学入学までの期間は1カ月ほどある場合が多いですので,進研ゼミで少しずつ中学の勉強というものに触れておくとよいでしょう。進研ゼミ中心に偏差値70以上の高校に合格する方法については,こちらに書いております。
英語の先取り学習
最近は,小学校でも英語の授業を行うようになってきました。また,小学生のうちから英会話に通う子供は昔から少なからずいます。
英語は中学から始まる教科ですので,定期テストも,実力テストも,公立高校入試も,ほかの教科よりも点数がとりやすくなっています。学習期間が短く,内容が浅いためです。
ということは,ほかの教科であまり点数が取れない子供でも,英語ならば高得点を取れる可能性があります。
このことは,子供の自信を支えてくれるでしょう。ですから,英語を1学期分くらい先取りしておくとよいでしょう。
国語で毎回100点を取ってくるお子さんでしたら英語の先取りは必要ないのですが,文法を理解するのに時間のかかるお子さんの場合,be動詞と一般動詞の違いを理解するのに手間取り,混乱しているうちにほかのことまでわからなくなってしまう可能性があるからです。
また,中1の最初の英語ならば,お父さんやお母さんでも教えられると思います。忘れてしまったお母さんは,ぜひ一番簡単な英語の問題集や参考書を買ってきて,お子さんと一緒に勉強してみましょう。
教材
我が家の子供たちはみんなこれを使いました。
左側に文法の簡単な説明,右側に5問程度の問題があるので,とても分かりやすくできています。
使い方
①見出しの例文を読む。
②訳を読む。
③見出しの例文を丸暗記する。
④左ページの解説を読む。(省略可)
⑤右側の問題を解く。(口頭で。書けなくても大丈夫。)
翌日は,前日のページのプロセスを④以外繰り返してから,次の課について同じプロセスを繰り返す。
3日目は,1日目,2日目のプロセスを④以外繰り返してから,次の課について同じプロセスを繰り返す・・・。(繰り返し)
つまり,毎日どんどんやるページが増えます。そのうち,最初の方のページは,
例文だけでなく右側の問題に出てくる英文も丸暗記できるようになります。
そうなればしめたものです。
一般動詞,be動詞,と頭で考えずとも,体得した文法で乗り切ることができます。
英語の学習法の中で,英文の丸暗記は最強です。頭のやわらかい新中1ならどんどん覚えられるでしょう。
我が家の子供たちは,最初は「意味がよくわからない」と言いながらもこの問題集を進めていました。分からなくて大丈夫です。
最初はよくわからなくても,とりあえず英文を覚えておいて,後で中学で文法を習ったときに,「ああ,あれか」と思い出して,覚えた英文と文法をリンクさせられれば十分です。
算数で押さえておきたい分野
もっとやりたい!という人は,算数の「割合」を復習しておきましょう。
割合を理解していないと,中1の最初から非常に苦労します。簡単な問題から解きなおし,少しずつ難しい問題に挑戦するとよいでしょう。
中学の数学ができるかどうかは,この割合の分野への理解の度合いである程度はかれるように思います。
見聞を深める活動
中学に入るった途端,忙しくなります。長期の休みはありますが,部活でつぶれてしまうため,ゆっくりと遠出したりする暇はなくなります。
ですから,この1か月を活用して,興味のあることを思いっきり体験してみましょう。
飛行機に興味のある人は,航空博物館や空港に行く。キャンプが好きな人は野外活動を計画する。旅が好きな人は,一人でおばあちゃんの家まで行ってみる。
なんでもよいのです。新しいことに挑戦してみましょう。そして,インターネットなどを駆使して,その計画を最初から最後まで自分で立ててみましょう。
プロジェクトを計画し,遂行する能力は,今後の中学生活において,定期テスト対策において,高校受験において,ひいては社会で生きていく中で,とても大切です。
また,自分の興味のあることに没頭し将来の夢や目標をもつことも,自立に向けた大きな一歩です。