そもそもこのブログを書き始めたのは,塾なしでもトップ公立高校に入れるよ,ということと,塾なし受験の経験について書いてみたかったからです。
紆余曲折を経て無事高校に入学したわけですが,次なる関門は大学受験でした。トップ校への入学を目指している皆さんも,きっと目標をもっと先に見据えているでしょう。高校合格はゴールではありません。通過点にすぎないのです。
タイの高校生活(勉強時間,塾etc)
さて,憧れの高校に無事入学したタイでしたが,部活に忙しく,ほとんど勉強らしい勉強はしていませんでした。それを見越して,今度は打って変わって1年生の春から塾に入れました。すっかり大きくなってしまった息子と勉強をするしないでバトルを繰り広げたくなかったので,プロにお任せしたのです。
といっても,塾は英語の講座だけ取っていました。週に一度の塾には休まず行っていたようですが,小テストのための勉強などはまったくしていなかったようで,0点の単語テストの山をある日見つけました。「やっぱりな」と思いましたが,放っておきました。もう大人ですからね。自分の人生は自分で刈り取ってもらいましょう。
面倒見がよいことで有名な高校も懇切丁寧に質の高い小テストを各科目で課してくださっていましたが,それも息子はスルーでした。結果,受験期に古文で泣くはめになります。
ただ,一つだけがんばったことがありました。英語のリスニングです。高一のときの英語の先生が,教科書リスニングを何度も繰り返すよう勧めてくださり,それが気に入ったのか,通学途中に聞いていたようです。
これが効いたのか,英語だけは得意教科と呼べるようになり,高1のときに,英検2級は対策なしで合格しました。高校受験のときには私立高校の英語はまったく歯がたたず,英検準2級の長文もまったく読めなかったのですから,かなりの飛躍です。
ただし,繰り返しますが,ほかの勉強は皆無といってよいでしょう。試験前さえもほとんど勉強せず,赤点すれすれの科目が続出していました。いつになったら本気を出すのだろうか。いえ,本気を出す日が果たして来るのだろうか,と思って見ていました。
受験期の勉強
さて,高3の春。まだまだがんばる気配はありません。ただし,ある変化はありました。このころ,スマホのゲームをすべて自分でアンインストールしました。運動部に所属していたので,「引退したらがんばるから」と言い続けていましたが,2年半勉強から遠ざかった人が,引退をきっかけに猛勉強できるとは思っていませんでした。
案の定,夏ごろに部活を引退しましたが,「文化祭が終わったら」と次なる目標を勝手に設定して,なかなか勉強しようとしません。やっと重い腰を上げたのは,夏休みに入ってからでしょうか。それでも,後から聞いたところでは,まだまだ本気ではなく,居眠りなどしていたようです。
スイッチが入ったのは,夏休みの中盤に過去問を解いたときだと思います。あまりの不出来に,ようやく「ヤバッ」と思ったらしく,このあたりから急に本腰を入れ出します。残り半年。間に合うのか・・・。
そのタイが先日センター試験を受けました。
センター試験・上智編
3年前に塾なしでドタバタとトップ公立高校に合格したタイ。
時はあっという間に過ぎ去り,現在大学受験期間です。
現役の公立高校生,しかも1,2年時はほとんど勉強せず,3年の夏に部活を引退してから勉強を開始する,という最も受験に不向きなタイの大学受験結果を書いてみます。 塾なしで高校受験をしようとしている中学生,部活等にも力を入れつつ現役で難関大学を目指す公立高校生の参考になれば幸いです。
センター試験の結果
大学受験生の第一関門,センター試験について。
しつこいようですが,現役の公立高校生ですので,センター試験対策に取り掛かったのは11月くらいからでした。私立対策に追われ,まったくセンター試験対策に手をつけようとしないので,親はハラハラしていましたが,予備校によればこのペースで良いのだそうです。
選択科目はほぼそれまでノー勉で,11月から参考書を買って一から勉強し始めました。間に合うのか心配していましたが,年末には過去問で9割得点できるようになっていました。
選択科目は点数を取りやすいものとそうでないものがあるようですので,賢く選ぶ必要がありそうです。
さて,センター当日の結果です:
国語:8割+α
英語:9割+α
地歴:ほぼ満点
公民:8.5割
すべて想定通りの,失敗のない結果でした。
センター利用受験
難関大学を志望する受験生にとって,センター利用入試は,体力と試験料を節約できるすばらしいシステムです。
タイもMARCHの二校をこのシステムを使って受験し,試験会場で受験することなく合格することができました。
上智の入試結果
上智大学法学部を受験し,合格しました。
最初の入試で,あまり手ごたえはなかったので,宝くじに当たったような感覚でした。これから早慶,国立の二次試験が続々とありますので,良いはずみになってくれることを期待しています。
慶應編
慶應は3学部受験してそのうち一つに合格しました。
明日は国立前期の試験。
慶應の発表が気になってソワソワしていたタイでしたが,合格を確認して15分ほどひとしきり喜んだ後,また予備校へ出かけて行きました。
早稲田・国立編
早稲田の発表がありました。
商学部に補欠合格。ただし,例年早稲田の補欠はほとんど繰り上がらないので,結果としては不合格になるでしょう。
また,国立大学の発表もありました。
河合偏差値67.5の某国立大学某学部を目指して半年勉強してきましたが,合格をいただきました。
早慶受験を経て分かったこと
大学受験に塾は必要か
公立トップ校(偏差値70~)の生徒であれば,高校1,2年生の間は塾は必要ない。むしろ,学校の勉強との両立が難しくどちらも中途半端になる可能性があるので,慎重に選択した方がよい。トップ校の授業は特別すばらしいものだという認識がなくとも,予習・復習,小テスト,定期テスト対策をまじめに行っているだけど,知らず知らずのうちに一定の学力はつく。
受験科目を絞るタイミング
受験科目を捨てることは,選択肢を著しく狭め,難易度を高める。私立文系の受験は,国立大学よりも受かりにくいという印象。トップ校の生徒ならば,早々に受験科目の切り捨てを決めずに,できるだけ多様な科目にくらいついていくことが,最終的には自分を楽にする。
トップ公立高校自力入学者のポテンシャル
トップ高校に自力で入学できるだけの力のある生徒は,大学受験においても,高校生活を謳歌しつつ,比較的短期間で希望する大学に合格する力をつける素質をもっている可能性が高い。