【休校中の勉強時間】中学生編(新中1)

休校中の勉強

休校がさらに続いています。

でも,学校はプリントの課題をくれるだけで,オンライン授業をしてくれるわけでもない。

何かしなければ。
何をすればいいかわからない。

みんなはどんどん勉強してるに違いない。

ふと見れば,子供はずっとゲームばかり。

焦る。イライラする。子供とバトる。後悔する・・・・。

おそらくこんなご家庭も多いのではないかと思います。

不安が募る原因は,どれだけ勉強するべきかが分からないこと。

では,学年別に,必要な勉強時間を確認しましょう。

【休校中の勉強時間】中1

中学1年生は,それまでの画一的な小学校の生活とはがらりと異なる生活を始めます。ホルモンバランスも不安定になり始める中,多くの生徒は,人生で初めて,全体における自分の位置というものを知らされます。

大抵は,中学1年生の1学期の中間テストで,これはやばいことになったぞと思うわけです。勉強しないと点数が取れない,いい順位が取れない,ということを体得します。

ところが,休校中はこの経験をすることができません。

「勉強しなさい」と言われても,何をしてよいか分からないのです。

では,「勉強しなさい」という側は,具体的に何時間勉強しなければいけないのか把握できているでしょうか。

本人にやる気があってがんがん勉強を進められる,面倒見のよい塾のサポートが受けられる,という場合は,放っておいてもよいと思います。いや,むしろ放っておけばおくほどよいでしょう。

さて,本題です。

休校中の中学1年生の勉強時間はどれだけ取ればよいのでしょうか。

まず,文部科学省が定める,中学校学習指導要領の授業数を見てみましょう。

【中1の各教科の授業時数】

国語:140

数学:140

英語:140

社会:105

理科:105

音楽:45

美術:45

体育:105

技術・家庭:70

道徳:35

総合的な学習の時間:50

特別活動:35

総授業時数:1015

これによると,5教科がしめる割合は,約62%です。

6時間授業だとすれば,5教科に割いている授業数は,3時間または4時間を一日ずつ交互に繰り返す,ということになります。

もし,すでに一日に3時間も勉強をしている生徒がいるとすれば,出木杉君。上出来だとほめまくりましょう!!

では,中1は3時間勉強しなければいけないのでしょうか?

答えは,NOです。

中学1年生は,入学当初,さまざまなオリエンテーションやら歓迎会,中学生活に慣れるための諸行事に忙殺され,ほとんど勉強らしい勉強をしません。授業がぼちぼち始まるころとはいえ,授業進度は非常にゆっくりです。

自宅学習という筋肉をまったく訓練せずに小学校生活を送ってきた子供にとって,楽しみにしてきた部活もできず,学校で友達と会うこともできずに家に閉じ込められることは,それだけでも極めてストレスフルな生活だと思います。

そのうえ,未知の自宅学習を強制されては,勉強は楽しくないもの,という印象を強く心に刻みつけることになり,平常時に戻ったとしてもこの印象が強く作用して,やる気を阻害する原因にもなりかねません。

親も子供も家にいる今,「ゲームばっかりして全然勉強しない」と思うかもしれませんが,中1の休校中の最大の目標は,勉強を嫌いにならないことです。また,このことで争って親子関係を悪化させないことです。

中1の今は土壌を豊かにする時期。平常時に戻った時に,子供たちがやる気をもって自ら勉強することのできる環境を整えることが先決です。

ですから,中1の勉強時間は,ゼロでもよし!!

もし中学からの課題をしたら,「がんばってるね!」と全力でほめましょう。

さらに塾などの追加の課題をしたら,「尊敬する!!」と心からの賛辞を送りましょう。

追伸:もし,「中学に向けて何か勉強したい!」というお子さんがいれば,☟