高校受検や大学受験の合格発表が続々と行われています。明日からは国立大前期試験の合格発表も始まりますね。
我が家では,これまでに高校・大学合わせて5回の受験を経験しました。第一志望校の合格率は100%です。みんな優秀な子供というわけでは決してありませんが,志望校に落ちないのには秘訣があります。
どんな魔法のような勉強方法があるのか???
と思われるかもしれませんが,実はごく簡単なことです。
それは,「合格できそうな学校を第一志望にする」ということです。
これ,簡単そうでなかなかできることではありません。
ついつい,「このくらいの学校には入ってほしい」とか「強い気持ちをもってがんばれば,必ず合格できる!」なんて思ってしまうものです。
でも,ほかの受験生も同じ気持ちなのです。
気持ちだけでは合格できません。ましてや,最大限努力しても結果が伴わないこともあります。
合格の秘訣:過去問の点数
ですから,志望校決定の時点でほぼ合否は決まります。
今年受かるかどうかは,去年の受験生の中に自分がいたら受かっていたかどうかで,おおよその感触はつかめるのです。合格は堅いのか,当落線上にあるのか,厳しいのか。
そこで,過去問を解くことが重要です。
できるだけ本番と同じ条件で行います。
所要時間,科目順はもちろん,試験時間も休憩時間も含めて同じ時間割で解いてもいいかもしれません。
それで去年の合格最低点と自分の点数を比較します。
合格の秘訣:過去問を解く時期
さて,志望校を決定する際,できるだけ本番と同じ条件で過去問を解くことについてはさきほど述べました。
その中でも最も大切なことは,入試本番にできるだけ近い学力で過去問を解くということです。
例えば,中3の10月くらいに過去問を解いてしまうと,「まだこれは習っていないから解けなかったけど,これが解けていたら10点は多く取れてた」とか,「あと4か月もあればもう20点くらい積めるから,今は合格最低点に達していないけど大丈夫!」なんて楽観的な結果を導き出して,不合格の苦杯をなめるということが考えられます。
ですから,言い逃れのしようのない時期,すでに一定の勉強をやり切った,という時期に過去問を解いてみて,適正な志望校設定を行い,不合格を回避する,ということが大切です。
高校受検の場合,我が家では1月入るとすぐに実際の過去問を解きます。それまでは一度も解きません。模擬試験を受けているので,自分の県の入試のスタイルは分かっていますが,実際の問題は貴重なので1月まで絶対に見ないように子供たちに言っています。
1月の初めに過去問を解き始め,穴を見つけてはそれを埋めるということを地道に繰り返すうちに,次第に得点が安定してきて,その子のおおよその得点のレンジ(範囲)が予想できるようになります。
それをもとに,各校の合格最低点と照らしながら,合格を確実に勝ちとれる学校を志望校にするーーというのが志望校100%の秘訣です。
合格の秘訣:過去問の採点の精度
同じ県の入試問題でも,それぞれの高校によって採点基準が異なる場合もあります。偏差値の高い高校ほど,記述問題などの採点基準は厳しいと聞いたりもします。
ですから,過去問を採点する際,本人以外の人にしてもらうのがよいでしょう。客観的かつ厳しめに採点してもらうほうが無難です。
もし本人が記述問題を採点する場合には,解答と自分の答えがシンクロしている場合を除き,かなり厳しめに点数をつけるといいかもしれません。
合格の秘訣:「高校は通過点」というキモチ
高校受検が初めての受験,という受験生やご家庭も多いため,ついつい高校受験に力が入りますが,もし大学で学ぼうと考えているのなら,高校はあくまで通過点にすぎません。
実は,偏差値が5違う高校が二つあったとして,特に公立高校の場合は,偏差値の高い方の高校の底辺の生徒と,偏差値の低い方の高校の上位の生徒では,大学受験では立場が逆転することなどザラです。
また,相対順位により,やる気を得たり失ったりという影響もあるでしょう。
「どうしてもこの高校に行きたい」という気持ちは悪くはありませんが,もっと広い視野にたって自分の人生を眺めてみる,というのもよいのではないかと思います。高校の先にはさらに大学があり,その先には長い長い人生が続くのですから。