末っ子カンが我が家で初めて塾に行き初めて3か月がたち,初めて塾との面談なるものを経験しました。
その感想と,塾との面談を「塾のための面談」にしないで「自分のための面談」にする方法について書いてみたいと思います。
まず,昨日の面談の趣旨について。夏期講習を前にして,先日行ったばかりの塾内模試などをもとに,現状についての分析と今後の見通しについて語る,というのが全般的な目的でした。
カンは最初に面談のお声がかかったのですが,それはクラスを一つ上に上げないかというお誘いを早くするためだった,と先生もおっしゃっていました。クラスを一つ上げることと,現在2科目だけ受講しているのを5科目にすることについて面談で話し合いたい,ということは,これまで何度かお電話をいただいていたときに先生がおっしゃっていたので,今回の面談はそれがおもな内容になるのだと覚悟していました。
カンの状況を少し説明させていただきますと,カンは偏差値65くらいの二番手公立高校を目指しています。目指している,というと,その目標に向かって一心腐乱に努力しているように聞こえますが,「自分の実力だとそのくらいがちょうどいいだろう。楽しそうだし」という感じの「目指している」です💦
入塾したときの模試の偏差値では,一番手高の基準偏差値ピッタリだったため,上位クラスでも二番手クラスでもよいと言われ,カンの希望により二番手クラスにお世話になることにしました。カンは,出来る子の中で劣等感を感じたり,しゃかりきになって目標達成のために努力する,なんてことが性に合わないらしいです。
ところが,その後二回の塾内模試で偏差値が上がり,とうとう県内のトップ校の80%合格偏差値を上回りました。
模試は二つの部分に分かれていて,基本問題と私立高校受検組用の難問とがあるのですが,先生によればカンは難問にも手を出し,しかも全問正解している大問もある,これはなかなかすごいことだというのです。それで,予想通り,一つ上のクラスの入って,トップ校を志望校とするよう,かなり丁寧に説得くださいました。
こうなることは分かっていたので,あらかじめカンにその意思があるか聞いていました。本人は笑って「今のままで」と言っていましたし,わたしとしても,トップ校を目指すプレッシャーは上の子で経験して,かなり消耗しましたので,高校はあくまで通過点,ということで,がんばるのは高校に入ってからにしてもらおうと心に決めていました。
さて,塾の面談の説得はかなり執拗だと噂に聞いていたので,どうすれば遺恨を残さず上手にお断りできるか,作戦を立てて臨みました。
それは・・・「お金ない作戦」です。
まあ,我が家は子供がたくさんで実際にお金がないのですが,これを言えばどんな塾のお勧めも断念していただけるのではないかと思ったのです。
昨日の塾側の目的は,①5教科受講に変えること ②トップ校に志望校を変えること の二つでした。①はもちろん「お金ありません」でお断りできますが,②も同じ文句で足ります。
もし背伸びをしてトップ校を受験して落ちた場合,私立に行かざるを得ない。が,我が家にはそのお金がない。だから二番手校を,余裕をもって受験したい,と言う作戦です。
30分ちょっとの面談の末,最初は①②を強く勧めてきた先生でしたが,最後には,「そうですね,あくまで大学入試を見据えるということは大切ですね。(カンが志望する)二番手校から指定推薦で慶應に合格した生徒がいました。」なんて,二番手校余裕合格ストーリーを支持する話までしてくださいました。
塾はボランティアではありませんから,塾の思惑で面談をします。その思惑を支持するようなデータを出して説得力のある話をしたりもします。
塾はその思惑と目的を達成するため,しっかりと準備をして面談に臨みます。プロの周到な準備に対抗するには,こちらもあらかじめどのようなことを言われるのか想定して,自分の意志を明確にし,塾の言いなりになって高額で不要な講座を取ったりしないよう,準備しておく必要があると思います。
それと,面談のときは,低姿勢が肝心です。先生を敵に回していいことはありません。その点,「お金がなくて・・・すみません」はおすすめです。