問題集を三周しても効果がない!?間違った使い方

中1・中2の勉強方法

「問題集は三回まわせ」とよく言われます。確かに,問題集は一度やっただけでは無意味だと思います。一回目は,自分の現在の理解度を「知った」だけ。一回目で間違えたところをその後できるようになるまで繰り返すことにより,「改善」するのです。
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ところが,三回回しても思ったほど効果がない場合があります。その場合とは・・・。

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教科による違い

問題集を三回回すことの効果は,教科によって異なります。

効果が表れやすいのは,単純な暗記科目です。
社会がダントツナンバーワン。
どんなに勉強が苦手でも,社会ならば問題集を三回回すだけで確実に点数はあがります。

次に表れやすいのは,理科です。ただし,化学・物理系は単純暗記では対処できないので,確実に効果があるのはいわゆる第二分野(植物のつくりや火山などの暗記分野)です。

英語や数学は,問題集を三回回してもまだ100点は取れないかもしれません。それは,この二つの教科が,定期テストで指定されている範囲よりも広範な既習の知識を利用することが求められるからです。

また,英語は一回のテストでいくつかの文法事項について問われますが,テストの問題一つ一つに,どの文法事項を活用する問題かは書かれていないため,まずは何を問われているのかを判別する必要があります。

例えば,英語の定期テストの範囲が過去形と過去進行形だったとしましょう。

問題集は三周したとします。問題集の構成というのは,一つの文法事項,あるいは一つの単元ごとにまとまっているため,過去形と過去進行形を別々に学習します。

問題集を解く際には,それが過去形の問題であることをタイトルなどで知らされて,そればかりの問題を解くため,思考を必要とせず機械的に解けてしまいます。

そのため,テストで空欄補充の問題がでてきたときに,それが過去形なのか過去進行形なのかの判断ができません。

英語の定期テストでは点数が取れるのに,実力テストや入試では点数が低い,という場合には,まさにこの問題が生じている可能性があります。

定期テストでは少数の文法事項しか問われませんが,実力テストや入試では範囲の指定はありませんので,既習のすべての文法が入り混じった問題が問われ,どの文法を使って解く問題なのかの判別がつかないために失点します。

英語の場合,文法ごとに分かれている問題集だけでなく,定期的に総復習できるような問題集を解いて,既習事項の復習と,ランダムに出題されてもどの文法事項を問われているのかを見抜く力を養うことが大切です。

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これをしなければ問題集の効果なし

3周しても100周しても効果のない方法があります。

それは,一回ごとに「答え合わせ」と「解き直し」をしないことです。1回解いて自分の現状を把握しただけで,答え合わせも解き直しもせずに二回目を解けば,おそらくそのまま同じところを間違えるまでです。これでは何度やっても改善しません。

一回解き終えるごとに,できるだけ時間をおかずに答え合わせをして,間違えたところは,暗記ものならばその場で暗記する,思考を要するものならば,どこでどう間違えたのか,正解と自分の解答とをよく見比べて,何が誤答の原因になったのかを特定します。数学や一部の理科の演習を必要とする分野については,その場で自力で(解答を見ずに)解き直しをします。これにより,二回目で正解する可能性は格段に高まるはずです。

ネットや塾から,効果のある学習方法の提案をきくと,それをやってみたくなるかもしれません。そのときには,なぜその学習方法が効果を発揮するのか,またどのようにすれば最大の効果を得られるのかをよく理解してやるべきだと,生徒たちを見ながら思います。

「問題集を三周すると点数上がる」というのは,基本的には正しいのですが,それだけでは真実ではありません。やみくもに三回解くだけでは効果はあまり上がらないでしょう。

「なぜ」問題集を三回まわすとよいのかが分かれば,1回目と2回目に答え合わせをしなければ効果がないことが理解できるでしょうし,そこに「解き直し」を加えることの大切さも自明です。

また,3周する,というときに,3回すべての問題を解くことが自分に合っているのか,あるいは間違えた問題だけ2回,3回と解く方が,コスパがよいのかも自分で判断できるでしょう。

情報をうのみにせず,「なぜ」を知り,「どのように」を自分で考えることは,定期テスト対策だけでなく,今後社会に出て行くときに大切な力となります。

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