4月。新しい学年が始まりましたね。
特に,中学に上がり,人生初の「定期テスト」を遠くない将来に控えている中学1年生とその親御さんたちはドキドキしてらっしゃるかもしれません。
新学期の初めによくいただくお問い合わせ
「で,中学生って,結局何を何時間勉強すればいいの??」
について考えてみたいと思います。「毎日の勉強」と「定期テスト2,3週間前」に分けて考えます。
中学生の毎日の勉強
自分自身も何を勉強すればよいのか分からないのに,親が「勉強しなさい」と子供に言うことほど子供のやる気に悪影響を与えることはない,と自分の経験からも感じています。
小学生だったころのことを思い出してみると,小学生は学校の宿題をやったら,あとは元気に外で遊ぶ!それで親も子も満足していたのではないでしょうか。
中学生も同じように,「やらなければならないタスク」をやったら,あとは親子ともに気持ちよく,子供が自分のしたいことをすれば,良好な親子関係を保ったまま子供の学力も担保できるように思います。
さて,その「やらなければならないタスク」とは具体的に何でしょうか?
レベル1(必須のタスク)
学校の宿題です。
その中でも,明日が締め切り,定期的に提出するよう指示されているものです。
これは最低限やらなければ,内申点にも学力にも影響します。これは親子ともに分かりやすいタスクだと思います。
レベル2
宿題ができたら,次に取り組みたいのは,小テストのための勉強です。
小テストは通知表(内申点)にも影響します。定期テストという広い範囲のテストが得意でない生徒は,小テストで点数を稼いでおくことで内申点を上げることができます。
特に中1生は,初めての定期テストの前に小テスト対策を行うことで,テスト勉強の「型」をつかんでおくことができますので,おススメです。
小テスト対策で,自分は暗記が得意なのか,不得意なのか,暗記にどのくらいの時間がかかるのか,どのような暗記方法が自分に効果的なのか,あるいは「凡ミス」と呼ばれるような,計算のミスが多いのか,少ないのか,多いならその対策はどのようなものが有効なのかを,小テスト対策を行うときに見極めることができます。
レベル3
学校の課題。
ただし,明日締め切りのものではなく,定期テスト前に指示されることが予想される課題を先取りして行う。
例えば,多くの学校では,定期テストの際に,学校から提供されるワークの一部を解いて提出するよう指示があるはずです。
定期テストの範囲の通知があるのが定期テストの2,3週間前です。そのときからワークに取り組むのでは間に合わない,という人は,普段から,学校でその日までに習った範囲の学校ワークを一通り解いておくと,定期テスト前が格段にラクになります。
1日に30分としても,1か月(30日)では15時間です。これを,定期テスト前にやろうとすると,部活をやりながら15時間確保するというのは,体力的にも時間的にも大変なことですので,まずは30分でいいので学校ワークを解くことをおすすめします。
レベル4
上級者向け。
学校ワーク以外の問題集を追加で行う。
塾に通っている人は,この上級者向けの家庭学習を行っているということになります。
学校のテストで9割以上を目指す場合,学校ワークだけでは演習が足りない場合がありますので,特に英数でもう一冊,適切な問題集を追加することをおススメします。
定期テスト対策(定期テスト2,3週間前)
定期テストの2,3週間前に定期テストの範囲が配られたら,まずは計画を立てて,この短期決戦の理想の形をイメージします。
計画を立てることは,今後の人生で目標を達成するうえで欠かせないため,入念に行うことが大切です。
計画する際,以下のことに注意すると効果的です。
レベル1
学校の課題。
先ほども述べたように,多くの学校では定期テストの際に,学校支給のワークを提出するよう指示されます。
最も基本的な定期テスト対策は,学校からの課題を解いて答え合わせをして提出することです。
これで,内申点と一定の学力は押さえることができます。
レベル2(7割得点)
学校の課題。
ただし,レベル2は,ただ解いて提出するのではなく,「しっかりと解く」ことです。
「しっかりと解く」とは,
・解く(1回目)
・答え合わせをする
・解き直す(2回目)
・解き直す(3回目)
ということです。
つまり,学校ワークから出題された問題は100%正解できる,という状態にもっていきます。
教科にもよりますが,これで7割程度は得点できるようになります。
参照☞定期テストで高得点を取れる学校ワークの解き方
レベル3
追加の問題集。
学校ワークだけを完璧にしても9割以上得点するのは難しい,という学校も多いでしょう。
その場合は,別の問題集を追加します。
ただし,学校ワークを「しっかりと解く」ことが先決です。
2冊の問題集を1回だけ解きっぱなしにするくらいなら,1冊の問題集を2回まわす方が効率がよいでしょう。
参照☞問題集を三周しても効果がない!?
で,結局中学生は毎日何をどれだけ勉強したらいいの??
何を目標とするかにより,何をどれだけ勉強すればよいかは変わります。また,学習者の特性や能力にもよります。
でも,毎日の勉強には学校ワークを使い,定期テスト前はその解き直しをしっかりと行えば,7割は得点できるのではないかと思います。
それ以上得点したい場合は演習量を増やすことをおすすめしますが,量だけでなく勉強の「質」もよく検討し,コスパの悪い勉強にならないよう注意する必要がありそうです。
参照☞成績を上げる方法~あまり語られない真実~